10-000形10-300番台
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関連リンク:都営10-300・10-300形車両紹介
 世にも奇妙な編成を組んでいる10-300R形。中間車は10-000形で淘汰された編成のうちオールステンレスで製造された車両を改造・リニューアルしたものなんですが、実は改造されたこの中間車、10-300番台に改番こそされたものの形式は変わらず10-000形のようなんですね。ここではそんな車両の車内を紹介します。
■ドア周辺
  
ドア化粧板は形状こそ変わっていませんが、化粧板が張り替えられ従来よりも黄色味が若干強くなりました。これは他の壁に関しても同様です。尚、設計上の都合により座席と扉の間隔は不ぞろいです。

改造前にはなかったものとして、まず挙げられるのが案内表示器でしょう。10-300R形同様千鳥配置で表示方法も全く同じです。ドアチャイムも設けられ、こうしたサービス面では通常の10-000形に比べて格段に進歩したと言えるでしょう。

LED表示器のない方の扉鴨居部にはドア開閉予告灯が設けられていますが、これは字が小さいのが難点です。10-300R形と異なり中央に配置されています。
尚、これら後付けのものもクリーム色に塗装されており、周りから浮かないように配慮されています。
■室内
 
まずはその全景からご覧に入れましょう。パッと見、従来の10-000形のようですが、床が交換されて灰色ベースのものになっています。これ、10-300形と殆ど同じものなんですね。

車端部は基本的に改造前とあまり変わりありません。しかし、奥に見える車両とのギャップが凄まじいですね。そもそも向こうの車両には妻窓が無いので妻窓の外はというと・・・。
両者で共通しているのは床ぐらいでしょうか。せめて化粧板も統一を図ってほしかったのですが・・・。
■座席
 
通常座席のモケットは青系の市松模様があしらわれたもの。今のところ座席自体は改造前から変わりありませんが、現在未改造の10-000形を含めて座席を区分けタイプのものに変更する改造が進んでおり、いずれこの形状の座席は見られなくなることが予想されます。

車端部は4人掛けで、優先席は茶色系の市松模様があしらわれています。
因みに、上写真では灰色一色に見える床ですが、実は白や青の点々がちりばめられているんですね。この写真であればその様子が分かるのではないでしょうか。
■室内細部
 
まずは天井周りからご覧に入れましょう。中央にところどころ送風機があり、その両側に冷房の吹き出し口があるというオーソドックスなものです。

吊り革は改造と同時に10-300形と同一の灰色のものに取り替えられました。形状もあの独特のものではなく、通常のおにぎり型です。尚、広告一体型ではありません。
見ると、所々低くなっている吊り革があります。ユニバーサルデザインの概念を取り入れつつある、ということですね。浅草線の5300形で始まった「ちょっと低い吊り革」も着実に定着しつつあるようです。
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